一次情報から構造を整理するプロセス ―
― Fukabori の実践
はじめに
Deep Research や Fukabori という言葉は、
考え方としては理解できても、
「実際には、どうやって進めているのか」
が見えなければ、
方法論としては定着しません。
本記事では、
FUKABORI EYE が実際に行っている
Fukabori(深掘り)のプロセスを、
できるだけ具体的に整理します。
特別なツールや専門知識がなくても、
再現できる考え方です。
Fukabori は「調べる順番」がすべて
Fukabori の本質は、
どの順番で情報に触れるかにあります。
順番を間違えると、
- 情報に振り回される
- 論点がぼやける
- 結論を急いでしまう
という状態になります。
FUKABORI EYE では、
以下の流れを基本プロセスとしています。
ステップ①|問いを固定しない
最初に行うのは、
問いを決めすぎないことです。
よくある失敗は、
- 「○○は正しいのか?」
- 「導入すべきか否か?」
と、最初から二択にしてしまうことです。
Fukabori では、
問いを次のように置きます。
- 何が起きているのか
- どの要素が関係しているのか
- 何が前提条件になっているのか
👉
判断ではなく、把握から始める。
ステップ②|一次情報を集める
次に行うのが、
一次情報へのアクセスです。
ここで重要なのは、
「網羅」ではありません。
- 官公庁資料
- 白書・統計
- 公式ドキュメント
- 制度原文
など、
判断の土台になる情報を優先的に集めます。
ニュースや解説記事は、
この段階では参考にしません。
ステップ③|情報を分解する
一次情報は、そのままでは読みにくく、
情報量も多いものです。
そこで次に行うのが、
分解です。
具体的には、
- 事実
- 前提
- 条件
- 数値
- 例外
を切り分けていきます。
この段階では、
意味づけや評価は行いません。
ステップ④|構造を整理する
分解した情報を、
次に 構造として組み直します。
FUKABORI EYE では、
次の視点をよく使います。
- 因果関係(原因と結果)
- 時系列(過去・現在・将来)
- 固定要素と変動要素
- 制度・技術・人の関係
これにより、
- 何が本質か
- どこが変わり得るか
- どこにリスクがあるか
が自然と浮かび上がります。
ステップ⑤|分かっていること/分かっていないことを分ける
多くの調査では、
「分からないこと」が曖昧なままにされます。
Fukabori では、あえて
- 現時点で分かっていること
- 分かっていないこと
- 今後変わりそうな点
を 明確に分けて整理します。
これは、
過度な期待や誤解を防ぐためです。
ステップ⑥|判断材料として提示する
最後に行うのが、
判断材料としての整理です。
ここでようやく、
- リスク
- チャンス
- 制約条件
を並べます。
ただし、
結論は出しません。
判断するのは、
その情報を使う人自身だからです。
なぜこのプロセスが重要なのか
このプロセスを踏むことで、
- 情報に流されにくくなる
- 意見と事実を混同しなくなる
- 判断の理由を説明できる
ようになります。
これは、
経営・行政・医療・技術、
どの分野でも共通です。
おわりに
Fukabori は、
特別な分析技法ではありません。
- 一次情報に立ち返る
- 順番を守る
- 結論を急がない
この積み重ねが、
Deep Research の実践です。
FUKABORI EYE では、
このプロセスに基づいた調査を
今後も公開していきます。
― FolderMill を一次情報から整理する
公式仕様と実運用から見えた実像 ―
